レニン活性・アルドステロン

レニンとアルドステロン、これらは血圧・塩分バランスに大切なホルモンです。例えば、立った姿勢の時、腎血流量は低下する性質を持ちますので、体液量を増やすようにレニンが分泌されます。そこでアンジオテンシンという物質の分泌が促進されます。血管に作用し、血圧を上昇させ、アルドステロンの分泌が促されていきます。体液量の増加・血圧の上昇をもたらすという仕組みです。またこのとき、カリウム値は低下します。本検査時、安静・臥床・空腹状態で採血を行います。目的次第では、たった状態での採血となる事もあります。本検査は、副腎の病気・高血圧で高値を示す為、カリウム値の異常・高血圧の原因確定に役立ちます。比較的若年者に起こる高血圧・治療によるコントロールが困難な場合には、ホルモンの異常を伴う事もあります。また、低カリウム血症や高カリウム血症では、これらのホルモン異常が見つかるというケースもあります。レニン活性が低値で且つアルドステロンは高値を示す場合、原発性アルドステロン症の疑いがあります。レニン活性が高値且つアルドステロンも高値であった場合には、腎血管性高血圧である可能性を疑います。すでに高血圧の治療薬を服用しているという場合には、ホルモン系に影響を及ぼす薬が含まれている可能性がありますので、一旦服用をお休みにしてから検査をするという方法になることも考えられます。

2021.06.13