ストレスに対する指導の在り方

続いてストレスに対してどのような指導・支援を行っているのかご紹介しようと思う。
日常生活で不安を抱いている人に対して、悩みや不安・不満を打ち明けられる環境・場を整える若しくは提供することと、適格な助言することにより不安の解消に繋げることが大切である。そのためには、受診者の心理的抵抗感を和らげ、気兼ねなく相談できる雰囲気を作ることも大変重要だといえるだろう。マニュアルに沿った対応のみでは指導・支援の効果は限られてしまうと考えられる。そのため、対象者の個性や考え方なども尊重してあげることが大切なのである。その人の性格・日頃の生活習慣・自身に合うストレスの対処法を知っているか否か・職場などの環境・支援ネットワークの有無等をていねいに聞き取ることで、総合的にその人に見合った指導法を見つけていくのだ。
ストレスに対する指導の在り方としては、対象者自身が問題を解決できるようにサポートするというのが基本である。指導を受ける当事者の「自己決定力」を尊重することが大切なのである。なお、本指導・支援において守られるべき点として挙げられるのが個人情報の管理であるといえるだろう。対象者本人の秘密・プライバシーはしっかりと保護し、人権の尊重に対しては十分な配慮が求められる。ストレスの度合いによっては疲弊しきっている方も中にはいるかもしれない。そのような場合には、少しずつその人のペースで自分を大切にできる気持ち・意欲・活力を取り戻し、生活機能の再起を図っていくのである。

2021.01.08