AST・ALT値が500U/lを超えるような場合には、急性肝炎や劇症肝炎という特にダメージが強く状態が更に悪化した疾患の疑いがあります。他にも、慢性肝炎・アルコール性肝障害・脂肪肝・薬剤性肝障害などの肝臓病に加えて心筋梗塞・筋ジストロフィーと言った筋肉の病気、赤血球が破壊される溶血性貧血なども認められます。様々ある肝臓病の中で肝硬変は肝臓が繊維成分で置き換わり、慢性肝炎が進行した状態の病気ですが、AST・ALT値の上昇は必ずしも高いというわけではなく、むしろ慢性肝炎よりも低いという事も少なくないのです。その為、慢性的な肝臓病はAST・ALT値だけで病気の程度を判断するというのは難しいと言えます。病気によってAST・ALT値の上昇の程度には多少の差がある事も有ります。
さて、本検査によって異常値が出た場合、どのように対処していくのでしょうか。我が国では肝臓機能の原因として最も多く且つ問題となっているのが「B型肝炎」「C型肝炎」です。テレビなどで耳にした事のある方もいるのではないでしょうか。双方とも徐々に病気が進行する慢性肝炎になる事が多く、病気が進行しない限り自覚症状がほとんどなくて自分では気づけないという事が多いのです。ですので、健康診断などの定期的な検査でのAST・ALT値の測定が、病気を知る重要な手がかりになってくるのです。
もし異常が発見された場合には、自覚症状の有無にかかわらず医療機関を受診する事になります。なぜAST・ALT値が上昇しているのか原因を突き止める必要がありますからね。1口に肝臓病とはいっても、その原因によって治療法は異なってきます。それに伴って、病気の進行具合(予後)もかなり変わってきます。ですので、健康診断で「数値が高いから医療機関を受診してください」と言われたら、ほったらかしにしないで、ちゃんと受診しましょう。
2020.12.22
食べることと寝ることをこよなく愛しています。最近はちょっとメタボ気味…まめもそろそろ人間ドック行ってきます…
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